「私たちはこんなにおいしいパンを自分たちで作れて、そして湯気が

 立ち上っているところをこうして食べられるなんて、本当に幸せです」


今日で教師研究科が終わり、もうすぐ準師範になろうとしている

先生たちがそう言った。

確かに今日のパンのおいしさは格別だ。

おそらく今までに食べたことのない風味と食感だと思う。

今日のメニューは教師研究科のテキストがリニューアルし、その中に

新メニューとして入っているパンである。


私も習ってまだ日が浅いので、勉強のために有名なベーカリーショップの

パンを試食してみようと探したが、いまだに見つからない。

教師のお一人が、会社のそばのお店には以前は売っていたと思うが、

最近見かけなくなったと言っていた。

知り合いのパン屋さんから聞いた話だが、小麦粉と塩だけでつくるような

リーンなパンは、小麦のおいしさが命なのでこのご時世でも質を落とす

わけにはいかず、かといって他にバターや卵や砂糖やチーズといった

副材料が入っているわけではないので、パンの値段をあまり上げられ

ない為、それならいっそのこと作らない、というお店が増えてきて

いるという。



お金さえだせば何でも買える時代は終わろうとしている。

今日のパンのおいしさが別格なのは、おそらくこの味はお店では

売っていないということ、でも自分たちなら作り出せる、ということに

喜びと満足感を感じたからだと思う。

試食の時に教師のお一人が「最高の人生の見つけ方」という映画を見て、

人間の幸せはお金ではない、というあたり前のことに気が付いたと、

パンが作れて焼き立てが味わえるこの時間が、自分にあることを本当に

幸せに思うと言ってらした。


私も今ある幸せは、JHBSを始め、生徒さんたち、家族のお蔭だと

心から感謝している。


私も時間を作って「最高の人生の見つけ方」を観に行こう。