「おはようございます」と入ってきた彼女に背を向けて私も挨拶を交わした。
面と向かって彼女に顔を見られない。
昨日、彼女の親友が亡くなったことをメールで知った。
大切な人を亡くした時の気持ちを察するに余りある。
なぐさめの言葉は・・・・・残念ながら・・・ない。

ただ・・・側にいてあげたい、そしてその悲しみを少しでもいい・・・共有したい。
かつて私も同じような経験があるから・・・・・

彼女は授業をキャンセルすることなく来てくれた。
準師範を取得している彼女の中にプロ意識が確実に育っていることを、今日のパンの出来栄えを見て感じた。  さすがだ!
特にライブレッドがすばらしい!!
おそらく無心で作ったからであろう、邪念がなく自然体でのびのびしている。
やさしい反面、ナイーブで、人一倍純粋な人である。だから人一倍傷つきやすくもろかった。
そんな彼女だから今日逢うのが辛かったが、こんなに強く成長していたなんて・・・うれしい!

彼女が始めて教室に来てくれた日から、いつの間にか10年に歳月が流れていた。
「ライブレッド」